キーワード検索

全て キーワード マテリアル
   
メールマガジンバックナンバー

exBuzzwordsから会員の皆様へ不定期で発行しているメールマガジンのバックナンバーです。 メールマガジンご希望の方は、トップページより会員登録をお願い致します。

exBuzzwordsのメールマガジンの内容及び会員登録については、こちらをご参照ください。

■2008年8月27日発行

会計参与


【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜
会計参与とは、取締役と共同して計算書類および付属明細書を作成し、会計参与報告を作成する役割を担う者のこと。
会計参与は、株主総会で選任される。
会社法施行により新設された任意設置機関であり、会計監査人を設置していない中小会社などで、会計情報の外部信頼性を向上されること等を目的とした活用が見込まれる。

 

会計参与は、公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人でなければならない(会社法333条1項)。
また、会社又はその子会社の取締役、執行役、監査役、会計監査人、又は支配人その他の使用人を兼ねることができない。

 

http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_3054.html

 

【昨今の状況】

会社法の一つの目玉とも言われた会計参与制度の導入から2年が経過しました。本メルマガにおいても、導入直後(2006年7月)に同制度について執筆をさせていただき(参照)、結びで「会計参与の導入が広まり、(中略)当初の目的が達成できるかどうかは、しばらく時間が経過しないと判然とはしないところです。」と書かせていただきました。執筆から2年が経過しましたので、導入状況を改めて追ってみたいと思います。

 

中小企業庁が7月に公表した「会計処理・財務情報開示に関する中小企業経営者の意識アンケート調査結果」の中に同制度の導入状況が纏められていますが、「すでに導入」している企業は8.5%に過ぎず、「今後導入する予定」の企業も2.3%と、同制度の導入がほとんど進んでいない状況がうかがえます。また、そもそも「制度を知らなかったので検討していない」とする企業が26.4%にも上っており、制度そのものが周知されていない寂しい状況となっています。

 

当初から、法律上規定されている会計参与の職務と責任が厳格であるため、相応の報酬が前提とならない限り、専門家サイドにおいては積極的に受託することが難しいのではという問題点が指摘されていました。上述のアンケートによれば、会計参与に就任しない理由として、「リスクが大きすぎるため」とする税理士は77.9%、会計士は75.0%に上っており、また「報酬が十分に得られないため」とする税理士も53.0%、会計士は25.0%と、当初から懸念されていた問題点を裏付ける調査結果となっています。

 

委託する企業側においては、会計参与の設置を考えていない理由として、「現状に問題がない」が52.7%と最も多くなっており、会計参与そのものが必要ではないと判断している様子がうかがえます。また、「設置による効果が予想しにくい」が36.2%、「税理士等に依頼した場合の費用負担が予想しにくい」が20.3%となっており、企業が会計参与制度導入に対して高水準の報酬を支払うほどの効果を期待していないことも調査結果から推察されます。こちらも当初から懸念されていた問題点ですが、やはり現実のものとなっているようです。

 

資本と経営が分離しておらず、財務諸表の主たる開示先が税務当局と金融機関に限定されるケースの多い中小企業においては、税務基準で財務諸表を作成することが効率的であり、また金融機関からの強い要請がない限り、コストをかけて財務諸表に対して外部信頼性を付与するインセンティブが働かないというのが現実だと思われます。中小企業の経営者は、「会計情報の外部信頼性を高める」という会計参与制度の理念について仮に理解できたとしても、財務諸表の利用者が限定される限りにおいては、あえてコストをかけて制度を利用しようとは思わないはずです。

 

現行制度は、どちらかというと中小企業経営者の会計情報の信頼性に対する意識改善に期待するような形になっているため、時間が経過しても状況はほとんど改善しないことが想定されます。今後、制度の浸透を高めていくためには、会計参与の職務と責任の軽減に加えて、金融機関が制度導入を条件に融資するような状況下になることが必要であると考えます。

 

 

メールマガジン バックナンバーリスト

 
スポンサースペース
スポンサーバナー
プライスウォーターハウスクーパースHRS
日本能率協会コンサルティング
Google
Amazon.co.jp のロゴ