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■2008年7月2日発行
燃油サーチャージ
【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜
燃油サーチャージとは、燃料価格の上昇下落によるコストの増減分を別建て運賃として設定する制度。
正式には、「燃油特別付加運賃」という。
トラック運送事業者、旅行業者などで、燃料費以外の運賃と燃料サーチャージの二本立て運賃体系の場合がある。
燃料サーチャージと同義だが、旅行業界では燃油サーチャージ、トラック業界では燃料サーチャージという言葉が使われることが多い。
http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_4257.html
【昨今の状況】
旅客に対しての燃油サーチャージ制度が2005年1月に導入されて以来、3年超が経過し、大分、一般的になじみのある用語となってきました。
海外への航空券を購入する場合などによくみかける言葉ですが、旅客のみではなく、航空貨物、海運、陸運業界にも同様の制度があります。
ご存じの通り、昨今、原油価格の大幅な上昇が起こっており、これに伴い、燃油サーチャージ制度にも様々な問題が生じています。
例えば、日本旅行業協会(JATA)は5月9日、原油高により燃油付加運賃(燃油サーチャージ)が上昇していることを受け、改善策を求める要望書を航空会社60社に提出しました。国土交通省も同様に、海外旅行商品のパンフレットや広告に、航空会社が徴収する燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)を含んだ料金を表示するよう、旅行会社に通達する方針を決めたと報道されています。
これらは、燃油サーチャージ料金の急激な値上がりに伴う苦情などへの対応という側面を持っています。
4万円と表示されているパック旅行が燃料サーチャージを加えると7万円を超えるといったケースが多発すれば、消費者にとって大きな不利益に感じるのは当然と言えるでしょう。これらの要請を受け、HISがいち早くテレビコマーシャルで訴えているように、旅行業界もこの流れに対応しようと動いています。
一般消費者が主要顧客となる旅行業界でのこのような動きは別に、物流業界でも燃油(燃料)サーチャージ制度が広がる動きを見せています。
陸運最大手の日本通運は5月31日、軽油市況に連動して一定額をトラック輸送運賃に上乗せする「燃料サーチャージ」を6月から導入することを発表しました。
競争の厳しい陸運業界では、燃料価格の上昇を十分に価格転嫁できず、陸運業者の収益が大きく圧迫されているとされています。
2008年3月14日、国土交通省は軽油価格上昇分の運賃への転嫁を進める為に、「トラック運送業における燃料サーチャージ緊急ガイドライン」を発表し、陸運業者の燃料サーチャージ制度導入を後押ししています。
陸運業界は、価格競争力の弱い中小企業が多いこともあり、制度が浸透するかは不透明なところがありますが、このような動きが出るのは当然の流れということでしょうか。
物流業界に限らず、資源高に伴うコスト増をいかに価格転嫁するかはあらゆる企業の重要関心事となっています。
身近なところでは、カップラーメンや小麦粉などの値上げが話題になりましたし、自動車メーカーも価格上げに動いているようです。
21世紀型インフレ(景気の拡大を伴わないインフレ)、とも呼ばれるこの現象ですが、国民の所得が増えない中でのインフレとなり、景気にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
昨今のような資源価格の急激な上昇がいつまでも続くとは思えませんが、新興国の経済拡大にともない資源需要の逼迫が続くことは容易に予想されます。
一消費者としても、資源高は人ごとではない時代が、確実に訪れているようです。
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