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■2008年3月12日発行
ノックイン投信
【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜
ノックインとはあらかじめ定めた水準(株価水準等)を下回ることをいい、ノックイン投信とは投信のリターンの決定に一定のノックイン条件が付されている投信のこと。
ノックイン投信は、“リスク限定型”、“リスク軽減型”というキャッチフレーズを打たれているものがある。
リスク限定型ノックイン投信の典型例としては、一定期間に日経平均がXXX円を下回らなければ4%の配当を支払うが、XXX円を一度でも下回ると、日経平均の動きに連動したリターンになるというった形態になる。
リスク軽減型ノックイン投信の典型例としては、一定期間の日経平均の動きに連動してリターンを得るが、日経平均がXXX円を下回っても20%の損失までに損失が限定され、一方YYY円を上回ってもリターンは10%までに限定されるといった形態になる。
ポジション的には、オプションでいうプットの売りになっており、オプションの売り代金を配当に充てるものが典型的(商品によって異なる)。
運用サイドは逆にプットの買いというポジションになっていることから、リスクヘッジのため先物の買いを行っている。一定価格を下回る(ノックイン)すると、ヘッジの先物買いの必要性がなくなるため、ポジション解消の売りがでる。このような投資行動が一段とマーケットの下落を誘うという指摘もある。
http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_3675.html
【昨今の状況】
米国のサブプライムローン問題に端を発した世界同時株安が更に進んでいます。
日経平均も大きく下落し、2年半ぶりの安値水準に達しています。
株価の安値更新局面で、時折とりあげられることがあるのが、本日のキーワードであるノックイン投信や日経リンク債と呼ばれる金融商品です。
ノックイン投信の購入者は、解説にあるとおり、プットの売りというポジションをとっています。
プットの売りというのは、日経平均を一定の価格で売る権利(オプション)を売るということです。わかりにくいですが、要は、定めた一定価格まで下がらなければ売ったプット分が利益になり、一定価格以上に下がってしまった場合は、一定価格から下げた分だけ損失になるというオプション取引です。
解説にあるとおり、この商品の性格上、ノックイン投信の売り主(運用サイド)は、ノックイン投信で定められた一定価格まで株価が下落すると先物の売りを出すため、短期的な株価下落を加速させる要因となっています。
ノックイン投信(リンク債)は、一般投資家にとっては、高利回りの安全な商品のように見えかねませんが、実際は、デリバティブを組み込んだ商品で、元本割れもあるハイリスクな商品です。
このような商品を十分な説明なしに販売しているとすれば、言語道断ですが、最近の報道にあるようなノックイン投信悪玉論は問題があるように感じます。
確かにノックイン投信の存在が、市場の安値更新局面で下げを加速させる側面があることは事実ですが、株価が下落しているのはノックイン投信が主因ではありません。
ノックイン投信の存在を悪者にして、市場の不安に対する対応が遅れるとすれば、本末転倒です。
日本市場がここまで株価の下落に見舞われているのは、世界全体の景気に対する不安が根底ですが、それに加えて日本の政治の無策があると考えられます。
福田政権になって以来、保守的な姿勢が目立ち、外国人投資家から見た日本の政治は改革姿勢が弱まっていると見られているようです。
日本のマーケット環境を改善するためには、外国人投資家が日本の将来性に期待できるような政策を打ち出していくことが必要でしょう。
テクニカルな話題に終始せず、今、日本のマーケットで日本がどう見られているのかを考えたいものです。
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