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■2008年3月5日発行

定年延長

【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜
定年延長とは、高年齢者の安定した雇用の確保等を図るために平成18年4月より施行された改正高年齢者雇用安定法に基づき、会社が行う高齢者継続雇用施策の一般的総称のこと。

 

改正高年齢者雇用安定法によれば、事業主は(1)定年の引上げ、(2)継続雇用制度の導入、(3)定年の定めの廃止のいずれかの措置を講じなければならないこととされており、違反している企業は、公共職業安定所を通じて実態を調査し、必要に応じて助言、指導、勧告を行うとされている。

 

但し同法は、高齢者の継続雇用制度の導入を義務付けるものであって、継続雇用を希望していない労働者や条件面で折り合いのつかない労働者など、個別労働者全員の65歳までの雇用義務を課すものではないとされている。

 

http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_4142.html

 

 

【昨今の状況】

2007年1月の厚生労働省「就労条件総合調査」によると、企業規模別に抽出した調査対象5343社中90.2%の企業が、"定年延長"の制度を導入しているとの結果から、"定年延長"が法定されてほとんどの企業で"定年延長"制度が導入されていることがわかります。しかしながら、同じ調査で高齢者の"定年延長"制度の利用者が該当者全体の7割満たないとする企業が、企業全体の過半数であることもわかっています。

 

"定年延長"制度は、そもそも高齢者人材活用の大義名分の下で年金失政のつけを企業に負担させようとするものであって、企業側からすれば優秀な高齢人材はだまっていても再雇用するというのが本音のはずです。このことから、多くの企業では高齢者人材を一定の基準で選別することとしているほか、文字通り定年延長(=定年の引上げ)を行っている企業はほぼ皆無(再雇用制度(=一旦退職して再雇用する)の活用が約98%)という現象に現れています。

 

高齢人材の観点からしても、条件面で引き下げられた状態でせっかく就労しても、受け取る報酬額に応じて年金額が目減りしてしまうようでは、なかなか"定年延長"しにくいのが実情ではないでしょうか。企業、人材双方の観点から、利用しにくい法制度になっており、それが導入企業の割合に比して、存外低い利用率となっている要因だと考えます。

 

この改正高齢者雇用安定法をはじめ、ホワイトカラー・エグゼンプションの見送り、改正パートタイム労働法の導入、マクドナルド判決に見る残業支払いの強化傾向など、近年、事業運営サイドからは労働生産性の低下を招く施策の目白押しです。それがわが国全体の競争力維持・向上に本当にプラスとなるのか、果たして国民ひとりひとりのメリットになるのか、世論に流されない確たる方向感を見出さなければ、この"定年延長"のように本来の目的に合致する運営が実現できないのではないかと憂慮するばかりです。

 

(関連キーワード)

ホワイトカラー・エグゼンプション

パートタイム労働法

 

 

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