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■2007年9月6日発行
社外取締役
【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜
社外取締役とは、コーポレートガバナンスの実効性確保の目的で、過去に会社やその子会社の従業員や業務を執行する役員でなかった者を取締役として迎え入れ、主として取締役会における監視機能を担わせるものをいう。
これにより形骸化している監査役制度を補完する効果が期待されている。
http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_3630.html
【昨今の状況】
東京証券取引所が公表した「東証上場会社 コーポレート・ガバナンス白書2007」によれば、東証上場会社(東証1部、2部、マザーズ)のうち、社外取締役を選任している会社は42.3%にのぼっています。
この割合は、前年(2005年)の40.6%と比べるとやや増加といったところですが、2000年まで遡りますと、社外取締役を選任していた東証上場会社は、わずかに19.9%に過ぎず、この6年でほぼ倍増したことになります。
社外取締役の導入状況は、企業統治(コーポレートガバナンス)に対する姿勢を図るベンチマークの一つとも言えますが、このデータだけ見ると、日本企業の統治構造は以前に比べ、確実に変化していると言えます。特に内部統制の強化が必須のものとなっている昨今の状況においては、社外取締役を導入する企業はますます増加していくものと思われます。
ある経営者は、社内取締役をエンジン、社外取締役をブレーキに例えていましたが、社外取締役に期待される最も大きな役割は「監督機能」と言われています。
この役割を果たすためには、独立性の要件を満たす必要があり、会社法第2条第15号においても、社外取締役の要件を「会社またはその子会社の業務執行取締役もしくは執行役または支配人その他の使用人でなく、かつ、過去に当該会社またはその子会社の業務執行取締役もしくは執行役または支配人その他の使用人となったことのないもの」と定めています。
しかし、会社法が規定する独立性の要件はやや広義で、この要件さえ満たせば真に独立性が満たされるかは疑問が残るケースも多いと言われています。例えば大株主から派遣されている社外取締役は会社法上は社外取締役の要件を完全に満たしますが、真に独立した社外の存在として自身の利害を超えたところで監督機能を発揮できるかは議論の余地があると思われます。
東証のデータによれば、 東証上場会社のうち、親会社出身の社外取締役は社外取締役の13.4%、その他関係会社出身の社外取締役は社外取締役の13.2%を占め、社外取締役が大株主である場合または大株主である会社で現在勤務している場合は、19.8%を占めるとのことです。
これは、親会社を持たない会社も含んでの割合であり、親会社を有する東証上場会社に限ってみれば、社外取締役のうち、実に65.7%は親会社出身者との結果になっています。
企業年金連合会は、株主議決権の行使基準の一つとして「取締役の少なくとも3分の1が社外取締役」であることと「社外取締役が会社と利害関係を一切有しない独立性を有している」ことを掲げています。さらに「独立性」については、下記のような関係については独立性がないとして、独自に厳格な判断基準設けています。
(1)当該企業又はその子会社の業務執行取締役又は社員として勤務経験を有する者。ただし、退職後5年間を経過すれば独立性があると判断する。
(2)当該企業の大株主又は主要な取引先企業の業務執行取締役又は社員(但し、 大株主とは、総議決権の3分の1以上の株式を保有する者。主要取引先とは、当該企業への売り上げが上位10社に入るような会社)
(3)当該企業から取締役報酬以外に報酬を受けている
(4)当該企業の取締役と親族関係にある。
(5)当該企業との間で取締役を相互に派遣している。
(6)その他、当該企業との間に利害関係を有し、社外取締役としての職務を遂行するのにふさわしくないと認められる場合。
(企業年金連合会「株主議決権行使基準における社外取締役の独立性に関する判断基準」から抜粋)
この基準によれば、(2)に該当するが故に社外取締役の独立性がないものとみなされる企業は相当程度存在することになってしまいます。
また、人数についても東証上場会社の1社あたりの社外取締役は平均0.81人、社外取締役を選任している会社だけでみれば1.91人に過ぎません。
これだけみても、企業年金連合会が掲げる「取締役の少なくとも3分の1が社外取締役」という要件を満たす会社は限られてきそうです。
企業年金連合会が掲げる基準が絶対というわけではありませんが、社外取締役を導入する企業が増加したといっても、こうやって中身を分析してみると、社外取締役の制度は未だ発展途上にあると言えるのではないでしょうか。
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