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■2007年6月21日発行

ふるさと納税

【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜
ふるさと納税とは、納税者が生まれ故郷の自治体に個人住民税(地方税)の一定割合を納付することを選択できるようにするという制度。都市部と地方の税収格差の是正案として2008年度税制改正で導入が検討されている。

http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_3502.html

【昨今の状況】

都会に住んでいても生まれ育った郷里には強い思い入れがあるものですが、故郷の自治体に個人住民税の一部を納めることができる「ふるさと納税」制度が、実現に向けて動き始めました。

都市部と地方の自治体の税収格差を是正するのを狙いとして菅義偉総務相は5月に研究会を発足させ、政府・与党は前向きの姿勢を表明しています。

 

三位一体改革で国から地方へ三兆円の税源移譲が実現しましたが、景気回復の効果は地方には及ばず、急激な人口減少と少子高齢化、地方交付税の削減などによって地方自治体の財政は厳しさを増しています。都市部と地方の格差は広がる一方で、都道府県別の人口一人当たりの地方税収額は最も多い東京都と最も少ない沖縄県では3倍以上の開きがあり、地方自治体はどこも深刻な財政難に陥っています。

 

仕事が集中する大都市に人口や産業や税金が集中するのは当然ですが、納税者個人を育てたのは「ふるさと」であり、幼少期の人格形成や労働技能修得など所得を得るに至った大切な時期を過ごした故郷に一定割合を納税することは、恩返しの意味でも理にかなったことと言えます。

現在の個人住民税は1月1日に住民票がある自治体に納める仕組みになっていますが、高額納税者の中には住民票を故郷に移して地方都市開発や教育等の自治活動に貢献し、名誉市民として選ばれている人もいるようです。

 

ふるさと納税の発想は納税者にとっても自治体にとっても有意義な方法と言えますが、しかし創設には課題が多く残っています。

そもそも「ふるさと」の定義についてその範囲を明確にする必要がありますし、「ふるさと」であることの確認や自治体間の税のやりとりなど納税に伴う手間やコストも懸念されます。

行政サービスを受けている居住地に納税する「受益者負担」の原則に反するとの指摘や、東京など大都市は税収減に繋がるので反対が予想されます。租税技術的にうまく機能するのか疑問視する意見もあり、出身地への寄付扱いにしてその分を所得から控除する案も出ているようです。

 

ここに来て本格的に検討を始めたのには7月の参院選に向けて与党が地方重視の姿勢をアピールするのが狙いとも言われていますが、いずれにしてもこの制度の導入は都市部に住む地方出身者にとっては故郷への恩返しとして意義あるものですので、何らかの形で故郷に還元できる制度が実現するよう、期待したいものです。

 

 

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