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■2007年4月5日発行
役員退職慰労金
【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜
退職慰労金とは、役員が退職する際に支給される一切の給与を指す。 その額は、役員時の役職、在任年数、役員としての功績を基にした算定式によって計算されることが一般的である。 役員退職慰労金が役員在職中の職務執行の対価となる場合、商法269条で規定される役員報酬に含まれると考えられるため、報酬額は会社の定款に定めるか、株主総会の決議によらなくてはならない。 ただし、委員会等設置型会社に移行した場合においては、役員の報酬及び決定方針は報酬委員会に決定権限が委ねられている。
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【昨今の状況】
企業年金連合会の調べによれば、2006年6月に開催された株主総会において、東証一部上場企業1650社のうち取締役への役員退職慰労金制度の廃止に伴い打ち切り支給を行った企業が214社にのぼったとのことです。 そして、これに代わる制度としてストックオプション制度など株価もしくは業績に連動する形での報酬制度を導入する企業が増加している模様です。
日本企業における退職慰労金制度は、一般的に在任期間が長ければ長いほど増加する仕組みになっており、在任中の業績への貢献度合いとは連動しないため、業績不振企業においても在任期間が長期に亘るというだけの役員に対して高額の退職金が支払われるという問題点があり、株主、特に外国人株主からの批判が高まっていました。 また、個別の支給額や算定方法についてまで開示する例は非常に少なく、この点からも批判が多いものでした。ちなみに企業年金連合会の株主議決権行使結果を見ると、退職慰労金支給議案への反対比率は53.5%にのぼっており、他の総会議案に比べ反対比率が最も高いものとなっていました(企業年金連合会「2006年6月株主総会 インハウス株主議決権行使結果について」より)。
こういった批判を背景に、従来の役員退職慰労金制度を廃止し、いわゆる株価・業績連動型の報酬を導入する企業が増えて来ているのが最近の傾向で、この動きはおおむね株主側からは好意的に受け止められているようです。 しかしながら、他方で、先般大きなニュースとなった日興コーディアルグループの不正会計事件では、業績連動型報酬の問題点が浮き彫りになりました。というのも、日興コーディアルの場合、2003年に役員退職慰労金制度が廃止され、ストックオプション制度や業績連動型報酬が導入されましたが、過度に業績及び株価に連動する仕組みとなっていたために、役員がより高い報酬への誘惑から粉飾に手を染めたとの見方が強くなっているからです。
今後は、役員退職慰労金制度の廃止→業績・株価連動報酬の導入という流れは継続すると思われますが、日興コーディアルの事件の教訓から導入企業に対しては、会計情報及び開示情報の透明性を確保する観点から監査法人や東証などの取引所の目が厳しくなることが予想されます。
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