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■2007年1月17日発行
EBITDA
【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜
EBITDAとは、税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したものであり、他人資本を含む資本に対してどの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示す利益概念である。
国ごとの金利税率会計基準の違いによる見かけ上の企業の利益格差を最小限に抑える指標として利用されることもある。
また、FCFに近い概念であることから、FCFの代替として簡便的に使われることもある。
計算式: EBITDA = 税引前当期純利益 + 支払利息 + 減価償却費
または EBITDA = 営業利益 + 減価償却費
または EBITDA = 経常利益 + 支払利息 + 減価償却費
EBITDAの計算方法によって、数値が変化してくるケースも多いため、正確性を期すためには、計算方法を明示することが多い。
http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_1565.html
【昨今の状況】
企業活動の成果を示す指標として「利益」がありますが、利益といっても「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「税引後当期純利益」など様々な利益があります。これら各利益は、それぞれ長所・欠点があるため、企業評価や企業比較を行うにあたっては、どの「利益」を用いるのが最も適切かということについて、決まった答えがあるわけではありません。また国が変わって適用している会計基準が日本の会計基準と異なる場合、これら利益の定義や性格も異なってきますし、税率や金利も当然異なってきますから、単純に損益計算書上のある利益を取り出して指標として用いただけではグローバルな企業の分析や評価を行うのはなかなか難しいといえます。
EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization)は、税引前利益に支払利息及び減価償却費を加算して算出されるため(ただし、前述のようにこの他にも計算方法はあり)、国ごとに異なる金利・税率、会計基準による影響を排除しており、また非現金費用項目である減価償却を含んでいないため、キャッシュフローの概念に近く企業の現金獲得能力を適切に示しているなどの理由から企業価値分析・比較、特にグローバル企業の分析において有用な指標とされてきました。
しかしながら、EBITDAが本当に企業を評価するにあたって適切な指標なのかという点については、議論があります。例えば、キャッシュフローの概念に近いとはいえ、EBITDAは運転資本の増減を含みませんし、経常的に発生する設備投資によるキャッシュフローのマイナス分は反映されません。従って、多額の在庫投資や短期間での設備更新を必要とする企業のEBITDAをキャッシュフローに近い概念として取り扱うのは適切とはいえないでしょう。また支払利息を含まないため、借入金が巨額で利払いが多額で、かつ多額の減価償却費を毎期計上している企業であればEBITDAは大幅な黒字になる可能性がありますが、こうした企業の実力を計る上で適切な指標かどうかは疑問が残るところです。実際にアメリカにおいて破綻したエンロンやワールド・コムといった企業は「実質利益」と称してEBITDAを多用し、会計上の利益からアナリストや投資家の目をそらしてきたことは記憶に新しいところです。
また、国ごとの相違を排除するという考え方が正しいかということも疑問が残るところです。というのも、実際に企業活動を行っていくのに際し、金利水準や税率は所与の条件として存在してるわけで、企業はこれらを勘案した上で資本政策や税務戦略を策定・遂行していき、それを含めた結果が経営成績として表れていくわけですから本当にこれらを排除して比較することが必ずしも望ましい訳ではないといえます。
いずれにせよ、完全な指標など存在しないわけですから、こうした問題点を認識した上で単独で用いるのではなく、他の指標と組み合わせて、用いていくというのが正しいあり方でしょう。
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