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■2006年9月27日発行
参入障壁
参入障壁とは、新しく業界へ参入する際の障壁(参入を妨げる要因)のこと。
例えば、新規参入に際して、巨額の投資が必要である、顧客基盤が必要である、規制で保護されている、技術が必要であるなどの要因を指す。
参入障壁が高い業界・業種は、その障壁の高さが利益の源泉となる。
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【昨今の状況】
小泉政権が終わり、安倍政権が始まろうとしています。
小泉政権の功罪は、各所で語られていますが、小泉政権の実施した政策の最大の主眼が"構造改革"という名の各種規制緩和であったことは間違いがないでしょう。
衆院解散まで行って是非を問うた郵政民営化、構造改革特区、細かいところではタクシー台数の制限撤廃などいくつかの規制緩和が行われました。
規制は、多くの場合、特定の業界の参入障壁を高め、競争環境を阻害します。
「無秩序な競争が、社会に及ぼす悪影響」という視点はもちろん必要ですが、特定の業界に既得権を与えるような規制は緩和されていくべきでしょう。
小泉政権の"構造改革"が適正な競争を促す(参入障壁を下げる)仕組みにどこまで貢献できたかは議論の分かれるところです。
例えば、2003年に行われた信書便事業の民間開放については、10万本のポスト設置義務や業者が単独で全国一律サービス網を確保しなければならないことなどが、親書便事業への参入障壁となっているという議論が出ています。
これらの批判に対し、竹中平蔵総務相の私的懇談会「郵便におけるリザーブドエリアと競争政策に関する研究会」は6月20日、参入障壁となっていた10万本のポスト設置義務を事実上緩めるほか、日本郵政公社の配達網を民間企業が使えるようにすることを盛り込む報告書案を作成するなど、批判の対象となっている参入障壁の緩和を目指してはいますが、どの程度実効性のある仕組みが作られるか未だ不確定です。
政治の話から離れますが、参入障壁の低い業界の代表が薄型テレビ、DVDレコーダーなどに代表されるデジタル製品でしょう。
多くのデジタル製品は、部品さえ揃えば参入障壁は低いと言われており、参入メーカー激増、競争激化、激安傾向の3つの「激」が今でも続いており、薄型テレビは、普及の目安とされていた1インチ1万円をあっという間に突破し、1インチ5千円時代を迎えようとしています。
消費者にとってはありがたい競争ですが、メーカーにとっては厳しい環境が続いています。
規制に伴う参入障壁は例外として、特定の事業で長期的に安定した利益をあげていくためには、いかに自社の営む事業の独自性を高め、参入障壁を高めるかがポイントになると言えるでしょう。
例えば、最近上場したミクシィのSNS事業は、目立った技術上の参入障壁を確保しているようには思われず、顧客基盤という資産が参入障壁になっていると言えそうです。
ミクシィは、顧客基盤を守り続けるか、他社の追随を許さない何らかの優位性を確立し、他社にとっての類似事業への参入障壁を高めなければ、他社の参入・逆転を許することになるかもしれません。
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