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■2006年8月23日発行
外形標準課税
外形標準課税とは、従来の経営成績(所得)に対して課税される課税方式とは異なり、資本金額など経営成績と関係のない何らかの外形基準にもとづいて課税される税のこと。
現在わが国では、資本金が1億円を超える法人について、法人事業税に外形標準課税制度の概念が導入されている。
外形標準課税は、経営成績(所得)に対する課税ではないことから、従来方式では税負担が発生しなかった赤字企業にも税負担を求めるとともに、利益創出力の高い企業にとっては、税金負担を減少させる効果がある。
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【昨今の状況】
外形標準課税は、2004年4月より各都道府県にて導入されました。当時は、景気低迷により赤字企業が増加し、法人事業税を全く負担していない企業の割合が増えるなどして、各都道府県の税収が落ち込み財政が悪化していたため、不況時においても一定の税収を確保できる仕組みとして、資本金や人件費など企業活動そのものに課税する外形標準課税の導入が行なわれました。
赤字企業にも一律に税を課すという背景には、「税の公平性を確保する」という趣旨もあったようです。というのも、赤字企業を含めどの企業も公平に行政サービスを受けられるのに、黒字企業だけが税金を負担するのは不公平だからです。また、中小企業においては、課税を逃れるために意図的に赤字決算を組んでいる企業が多いという実態もあり、外形標準課税を導入することにより、赤字決算をあえて組むインセンティブを減じようという狙いもあったようです。
ところが、例外として、資本金1億円以下の企業には適用されないこととなったため、実際には99%に近い企業は適用を除外され、税金を払っていません。というのも、導入時に産業界から「中小企業いじめだ」と猛反発の声があがったため、政府が慌ててこのような例外規定を設けたからです。そのため、当初より「税の公平性を確保する」という趣旨の実現を疑問視する見方もありました。導入から2年以上が経過しましたが、例外規定を設けたことによる問題はやはり広がっているようです。最近こんな記事を見かけました
<外形標準課税>税逃れで減資横行 総務省が本格調査
利益の有無にかかわらず資本金額などに応じて課税される「外形標準課税」を逃れるため、企業が意図的な減資(資本金の減額)をしている例があるとみて、総務省が本格的な調査に乗り出した。減資による課税逃れの可能性は、外形標準課税が導入された04年当初から指摘されていたが、資本金100億円以上の企業が課税対象外の1億円以下に引き下げるような極端なケースも出ている。課税逃れの実態が明らかになれば、税額の算出方法の見直しも検討する。(中略)調査結果は年内にもまとまる見通し。資本金を課税対象ぎりぎりの1億円近くにしていたり、04年度以降も減資するケースが増えていれば、政府税制調査会で対策を検討する。政府内では▽資本準備金を新たに課税対象に加える▽資本金の対象額を引き下げる――などの案が浮上している。(MSN毎日インタラクティブ8月21日の記事より抜粋)
調査結果次第では、内容の見直しもあり得るようですが、その場合、導入時と同様の議論が産業界から出てくることが予想され、当初の趣旨を貫徹するには紆余曲折がありそうです。
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